韓国のサバイバル番組『Road to Kingdom』で、人気アイドルグループONEUSがカバーし、強烈なステージを披露したことで、再び注目を浴びたH.O.Tの名曲『戦士の末裔』。
皆さんはお聞きになったことがあるでしょうか?
今回はその『戦士の末裔』について、みていきたいと思います。
H.O.Tとは
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H.O.T(エイチオーティー)は韓国の5人組男性アイドルグループ。とても有名なグループですが、ご存じのない方もいらっしゃると思いますので、簡単にご紹介したいと思います!
彼らは、韓国のアイドル第一世代で、当時はまだ無名だった「SMエンターテインメント」を、韓国エンタメ界の一大芸能事務所に育てあげた伝説的なグループです。
「SMエンターテインメント」といえば、少女時代や東方神起など日本でも一世を風靡した大人気グループがたくさん所属している事務所で、KPOP業界を率先して盛り上げてきた大きな事務所。SMをここまでの地位に押し上げた立役者であるH.O.Tの凄さは計り知れませんね…。
H.O.Tがデビューしたのは1996年で、そのデビュー曲が『戦士の末裔』でした。
当時の韓国でのH.O.T人気は凄まじいものだったそうで、韓国音楽業界の歴史を変えたグループだと言われています。
「10代の代弁者」として売り出されていたこともあってか、特に若者を中心に絶大な支持を得ており、韓国の80年代生まれの方々の多くが彼らの曲を聞いて育ったと言えるほど国民的な人気だったようです。H.O.Tのコンサートの日には女子学生の早退が相次ぐことから、韓国の教育当局が公文書を出したこともあるそう…。規模が大きい…。
強烈な印象を与えた『戦士の末裔』
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H.O.Tといえば、社会問題を題材にしたメッセージ性の強い歌詞や、ラップロック調の曲が特徴的なグループ。
デビュー曲の『戦士の末裔』は、韓国人であれば誰もが知っている有名な曲です。
この曲の題材は、当時の韓国でも大きな社会問題となっていた「学校暴力」。学校暴力に対する痛みや辛さ、大人への恨みが伝わる強烈な歌詞で、当時の若者世代から多くの支持を集めました。
『戦士の末裔』の歌詞の一部を抜粋してみました。とても強い歌詞ですね…。
「何様のつもりだ?なぜ俺が殴られなきゃならないんだ」「あいつらは俺を踏みにじった」「たったひとつ残った夢もみんな奪っていった」「なぜ生かしておく」「道を探しても何処にもない」「バカみたいに殴られ、すべてを失いさまよった」「俺はお前のせいで、すべてを諦める」
後輩アイドルによるカバー
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『戦士の末裔』は人気の楽曲なので、世代を超えてさまざまなアイドルグループにカバーされています。
次はその、『戦士の末裔』のカバーステージをいくつかみていきたいと思います!
B.A.P
B.A.Pは2012年に、戦士という意味を持つ『WARRIOR』という曲でデビューしました。それにちなんで同年の音楽番組でも『戦士の末裔』を披露したようです。この動画は2016年の「KBS歌謡大祝祭」のステージですが、歌や振り付け、衣装も本家に寄せていて、H.O.T.のカリスマ性溢れるステージを再現しています!
BTS
BTSのデビュー曲『No More Dream』のステージの前に、『戦士の末裔』が披露されたようです。『No More Dream』は、BTSの「10代20代の若者に向けられる抑圧や偏見を防ぎ、自分たちの音楽を守り抜く」というグループ名に込められた意味をまさに表現した曲で、コンセプトは強烈でした。『No More Dream』は10代心の叫びを表現しているので、『戦士の末裔』とはとてもマッチしていると言えます。デビューしてすぐのBTSの雰囲気はH.O.T.の曲の雰囲気と共通する部分があるかもしれませんね。
ONEUS
冒頭で言及した、ONEUSによるカバーです。このステージは、サバイバル番組『Road to Kingdom』で第一次競演の際に披露されたもので、ONEUSの「舞台天才」を伺わせる強烈な印象を残しました。学校をイメージしたセットで、机を利用したパフォーマンスや、曲中には派手なアクションが取り入れられていて、華やかなステージに仕上がっています。ONEUSのメインダンサーであるファヌンくんの演技力の高さも話題になりました。(冒頭で、暴力に怯える生徒のようすを見事に演じている、大きな眼鏡をかけた男の子です。)
最後に
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KPOPアイドル文化の立役者であるH.O.T.の『戦士の末裔』についてご紹介しました!
いかがだったでしょうか?
『戦士の末裔』は、メッセージ性が強く、その若者に刺さる強烈な歌詞で、現在も多くの韓国人に愛され続けています。
皆さんもぜひ、『戦士の末裔』を聞いてH.O.T.からのメッセージを受け取ってみてください!
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